脳内ヴィジュアル系

好きなもの(主に音楽)への想いや出来事を、後日見返すための記録用として書いてます。

【記録用】【V系よもやまばなし】ジグザグさんとの出会い

去る2023年5月20日、東京でMETROCKという野外音楽フェスが開催されたのですが、ライブの模様がAbema TVで無料配信されるらしい...というのを、私はフェス開始の直前に、たまたまTwitterで知りました。

そしてフェスにはV系バンドのジグザグが出ることも知りました。

ジグザグといえば正式なバンド名は『-真天地開闢集団-ジグザグ』で(以下ジグザグと呼ばせていただきます)、2022年に日本武道館で単独ワンマンライブを行ったことがV系界隈で大きな話題となり、いにしえのバンギャのはしくれであるわたしの耳にもその情報はすみやかに届き、ジグザグがどんなバンドなのか、最近のV系のトレンドってどういう感じなのか、ものすごく気になっていた時期がありました。しかしアー写を見たところ『なんか難しそうな音楽やってそうだな...』という印象を持ってしまい、完全なる偏見(よくある)から音源を聞かないまま月日が流れてしまいました。

そして2023年5月20日はたまたま自宅に居たのですが、Twitterでジグザグのライブが始まったことをリアルタイムで知り、ちょっと見てみるかせっかく家に居ることだし...という軽い気持ちでテレビをつけました。

画面に映ったジグザグさんは「Drip」の演奏中だったのですが...あれ?曲めちゃめちゃカッコいいじゃん!!なんだこれ!?これ絶対売れるやつやん!!すごいなこのバンド!!見た目はマニアックなのに曲はキャッチーとか、こんなんギャップ萌えするしかないやん、好きにならない理由がないやん!!

と一人テレビの前で舞い上がってしまいました(単純)。そしてボーカルさんは寡黙そうな見た目とは裏腹にMCがナチュラルに上手くて、嗚呼ライブ慣れしてるんだな...というのがすぐに分かりました。そんなMCの次に演奏した曲は少し重みがあり、聴かせる曲で『こんな曲もやるんだ!』と聴き入っていたのですが、曲が終わってすかさずボーカルの命(みこと)さんがコンコン叫び出すものだから頭の中が『???』と思考停止&硬直してしまいました。

どうした?気は確かなのか?と心配する暇もなく名曲「きちゅねのよめいり」のイントロが流れ始めたのですが、ここから先の光景がもう本当に素晴らしくて、この曲で私は泣きそうになるくらい心打たれてしまいました。


......これだ。

これだよ、これ。

こういうライブが見たかったんだよわたしは。

ずっと、ずっとこういうライブに行きたかったんだよわたしは!!!!!


と、心がずっと液晶画面に向かって泣き叫んでいました。音楽を聴いてショックのあまり呆然としたり、心が揺さぶられるのってすんごい久しぶりな気がしました。

この「きちゅねのよめいり」という曲を一言で説明すると“何の迷いもなく純粋に心から楽しめる曲”なのですが、それを何の説明もなしに(振り付けの説明とか一切なしに)、いきなりやるのです。そして曲が始まった瞬間から、曲が周囲を飲み込むまでのスピードがとても早く、一気に会場がきちゅねワールドに染まってしまうのです。

これは見てて楽しいです。このひとたちのライブに行きたいなって心底思います。ライブの醍醐味って色々ありますが(推しに会えるとか好きな曲が生で聴けるとか)、わたしは音楽に飲み込まれていく瞬間がライブの一番の醍醐味かな...と思います。

どちらかというとこの曲はネタ曲だし、涙腺を刺激するような曲ではない(はず)なんですけど、聴いていると『何て愛に溢れた曲なんだろう...』と歌詞とメロディーがしみじみ心に染み入り、感情が爆発しそうになりました。正直こわかったです。(ちなみにこの曲の歌詞は初見でも割りと全部聞き取れます。命さんは滑舌いいですね)

「結婚」って昔はポジティブなイメージが強かったと思うのですが、今はそうでもないと思うんですよね。あえて結婚を選択しないカップルもいるし、逆に結婚を認めてほしいと訴えるカップルもいる。『結婚がすべてじゃない』というのも1つの生き方だと思うし、自分の意思で『結婚したい』と言う人は結婚すればいいと思うし、結婚したいと願う人に向かって『今どき結婚だなんて、そんな生き方は無意味ですよ』て言うのはちょっと違うかな、とも思う。そして結婚とは相手の所有物になることじゃねーよと言う人もいる。結婚はするけどこの先何が起こるか分からないし永遠の愛なんて誓えないよと言う人もいる。

そんな風に、結婚に関して色々な考えが渦巻く現代で、価値観の押し付けに異議申し立てをするこの時代に、『結婚とは、毎日相手の耳やしっぽをもふもふすることである』と唱えるこの曲は本当に清々しい。『結婚』ってそう言えば『愛』とか『好き』の延長線上にあるものだったよね。それって理屈じゃなくて超個人的な感情だし、自由で眩しいものだし、尊いものだということを思い出させてくれる曲ですね「きちゅねのよめいり」は。シンプルイズベスト。ほんとそれ。ほんと、すごくいいです。

この人たちの音楽に触れると目の前にあるものに対して『心の底から楽しむ』という忘れかけていた大切なものを思い出させてくれるような気がしました。ありがとうありがとう...(圧倒的感謝)。


そんな名曲「きちゅねのよめいり」はこちらで聴けます&見られます↓
https://youtu.be/1CuAflw7yKA

フェス当日(5月20日)のセットリストはこちらです↓
1.復讐は正義
2.夢に出てきた島田
3.Drip
4.Promise
5.きちゅねのよめいり
6.燦然世界
https://twitter.com/shintenchi0601/status/1659937038567895042?t=cdJNMz4pvFPFClgrk23NFA&s=19

アーカイブで見返して、楽しませていただきました。アーカイブが終ってからはサブスクでジグザグさんを聴きまくってます。

改めて聞き直すと「Drip」や「燦然世界」のような疾走感のある曲のほうが好みかもしれませんねわたしは。でもやっぱり「きちゅねのよめいり」に帰ってきてしまう自分がいます。なんて素晴らしい曲なんだ...と聴くたびに心が号泣しています(暑苦しい)。

これは余談&めちゃくちゃ個人的な話で恐縮なのですが、実はこの日は翌日にちょっと、まあまあ、かなり重めな出来事が控えており(推しに関することでね)、バイカル湖よりも深く沈んだ気持ちでいたのですがジグザグさんのお陰で少しだけ水面に浮上することが出来ました。その節は本当にありがとうございました...(突然勝手に感謝の気持ちを押し付けて去るオタク)。音楽は人を救うことができるし、人はたびたび音楽に救われたりもするけど、それ自体はすごく普遍的なことかもしれないけど、このタイミングでジグザグさんの音楽に出会えて、自分のメンタルを救ってくれたのがジグザグさんの音楽で本当によかったな...と思いました。いつかライブにも行ってみたいですが、チケット取れるんだろうか...?

メンバーさんお一人お一人の素晴らしいところについても語りたいのですが、それはまた別の機会にでも。


ちなみに次回の禊(ジグザグさんのライブのことをそう呼ぶ)は2023年8月11日(金・祝) ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2023、だそうです。
すごいよロッキン出るの!?まじ!?
...って思ったら去年も出てたんですね(それもすげえ)。うわあ。またきちゅねワールドに飲み込まれてファンが増えてしまいますねフフフ...